人が仕事に求めている14の労働価値とは、仕事を選ぶときや続けるときに、人がどんなことを大事にしているかを整理した考え方です。もともとはドナルド・E・スーパーの考え方として広く知られており、能力の活用、達成、愛他性、創造性、ライフスタイル、経済的価値など、仕事に対する価値観を14の項目で見ていくものです。自分に合う仕事を探したい人や、今の仕事にモヤモヤしている人にとって、とてもわかりやすい考え方です。
1. 能力の活用―自分の能力を発揮できること
2. 達成―良い結果が生まれたという実感
3. 美的追求―美しいものを創りだせること
4. 愛他性―人の役に立てること
5. 自律性―自律できること
6. 創造性―新しいものや考え方を創りだせること
7. 経済的価値―たくさんのお金を稼ぎ、高水準の生活を送れること
8. ライフスタイル―自分の望むペース、生活ができること
9. 身体的活動―身体を動かす機会が持てること
10. 社会的評価―社会に仕事の成果を認めてもらえること
11. 危険性、冒険性―わくわくするような体験ができること
12. 社会的交流性―いろいろな人と接点を持ちながら仕事ができること
13. 多様性―多様な活動ができること
14. 環境―仕事環境が心地よいこと
人が仕事に求めている14の労働価値を知るメリットは、とてもシンプルです。自分が何を大切にして働きたいのかが見えやすくなるからです。給料が高い仕事でも、自由がないとつらい人もいます。反対に、多少忙しくても、人の役に立てる実感があるなら頑張れる人もいます。仕事選びで失敗しやすい人ほど、条件だけで選びがちです。しかし、本当に大事なのは、自分の価値観と仕事の中身が合っているかどうかです。人が仕事に求めている14の労働価値を使えば、そのズレに早く気づけます。
では、14の労働価値をわかりやすく見ていきましょう。まず「能力の活用」は、自分の得意なことを仕事で活かしたい気持ちです。「達成」は、結果を出したい、やり切ったと感じたい気持ちです。「美的追求」は、きれいなもの、心を動かすものを作りたい思いです。「愛他性」は、人の役に立ちたい気持ちです。「自律性」は、自分の考えで動きたいことです。「創造性」は、新しいアイデアや新しい形を生み出したい思いです。
続いて、「経済的価値」はしっかり稼ぎたいという気持ちです。「ライフスタイル」は、自分らしい生活や働くペースを守りたい思いです。「身体的活動」は、体を動かす仕事にやりがいを感じることです。「社会的評価」は、人から認められたい、成果を見てもらいたい気持ちです。「危険性・冒険性」は、刺激やワクワクを求める気持ちです。「社会的交流性」は、たくさんの人と関わりながら働きたい思いです。「多様性」は、毎日同じではなく、いろいろなことをしたい気持ちです。そして「環境」は、職場の雰囲気や働く場所の心地よさを重視することです。
人が仕事に求めている14の労働価値を考えるとき、大切なのは全部を満たそうとしないことです。14項目の中で、自分が特に大事にしたいものを3つから5つくらい選ぶだけでも十分です。たとえば、給料より自由な働き方が大事な人は、ライフスタイルや自律性が上位に来るかもしれません。人の役に立つことが一番のやりがいなら、愛他性や社会的交流性が強く出るでしょう。自分の価値観が見えると、転職活動でも志望動機が書きやすくなりますし、面接でもぶれにくくなります。
また、今の仕事が合わないと感じる人にも、この考え方は役立ちます。仕事そのものが嫌なのではなく、自分が大事にしている価値が満たされていないだけということも多いからです。たとえば、能力の活用を大事にしているのに単純作業ばかりなら、つまらなく感じやすいです。愛他性を大事にしているのに、人の役に立っている実感がない仕事なら、やる気が下がりやすいです。逆に言えば、自分が何を求めているかがわかれば、今の職場で改善できることも見えてきます。
人が仕事に求めている14の労働価値は、就職活動や転職だけでなく、働き方を見直したいときにも便利です。仕事で満足しやすい人は、条件だけではなく、自分の価値観に合った働き方を選んでいます。最近は、給料だけでなく、働きやすさや働きがいを重視する考え方も広く見られます。だからこそ、何となく仕事を選ぶのではなく、自分が仕事に何を求めているのかを言葉にすることが大切です。
もしこれから仕事選びをするなら、まずは紙やスマホに、14の労働価値の中で気になるものを書き出してみてください。そして、その中から「絶対にほしいもの」「できればほしいもの」「なくても大丈夫なもの」に分けてみると、自分の軸がかなりはっきりします。この作業をしておくと、求人票の見方も変わります。給料や休日だけでなく、その仕事で誰の役に立てるのか、自由度はあるのか、成長できるのかまで見えるようになるからです。
人が仕事に求めている14の労働価値は、仕事の正解を教えてくれるものではありません。でも、自分にとっての正解に近づくヒントにはなります。やりがいが欲しい人、お金を大事にしたい人、自由な時間を守りたい人、人の役に立ちたい人。どれも間違いではありません。大事なのは、自分が何を求めて働くのかを知ることです。人が仕事に求めている14の労働価値を知れば、仕事選びはもっと自分らしくなります。今の仕事に悩んでいる人も、これから就職や転職を考える人も、まずは自分の価値観を見つめ直すところから始めてみてください。

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